卵(胚)の質をよくするための鍼灸治療 | 福岡市天神の美容鍼灸院
卵(胚)の質をよくするための鍼灸治療
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卵(胚)の質をよくするための鍼灸治療

不妊治療で体外受精をしている方で、卵は採れるのに受精してからの胚の成長が難しく「胚盤胞」まで成長しないというケースがあります。

いったいどのような原因があるのでしょうか。

受精卵の発育過程

体外受精により、卵子の中に精子が入り受精すると、受精卵は成長を始めます。成長とは、「細胞分裂」のことです。細胞分裂を繰り返すことにより、細胞の数は1個(1細胞)→2個(2細胞)→4個(4細胞)→8個(8細胞)と倍々に増えます。
この分裂している段階は「初期胚」と呼ばれます。
8細胞になると細胞同士が溶け合い融合して一つになります。これが「胚盤胞」と呼ばれます。
胚盤胞も段階があり、初期胚盤胞~完全胚盤胞へと成長します。

卵(胚)が育たない原因

受精してからの卵(胚)が育たない原因は3つ考えられます。

①採卵個数が少ない

採卵してもすべての卵子が胚盤胞まで育つわけではありません。そのため採卵数が少ないと胚移植できないことがあります。 また採卵個数が少なくなる原因に「空砲」の存在があります。

「空砲」とは卵子が入っていない卵胞のことです。卵子が入っていない空砲もありますが、本当は卵子が入っているのに未成熟なため採取できず空砲となる卵胞があります。未熟卵を採取できれば少し採卵数が増えることもあります。

②受精障害

通常の受精率はだいたい80%位です。大幅に受精数が少ない場合や全く受精しないことを「受精障害」と言います。
受精しない原因は、男性側、女性側の両方に考えられます。精子と卵子それぞれの受精する能力が低いことです。

受精障害はまず顕微授精を行い解決していきます。 精子が侵入すると卵子が活性化され受精完了となりますが、この活性化がうまくいかず顕微授精でも受精出来ないことがあります。その場合は卵子活性化を行う必要があります。

③胚の発育不良

受精しても途中で胚発育が停止すると胚移植可能な胚が大幅に減ってしまいます。発育不良の原因は卵子の質が悪いことがほとんどです。元々の卵子の質が悪いのを良くすることは残念ながらできません。ただし全ての卵子の質が悪いわけではないので、負担は増えますが採卵を繰り返すことや採卵個数を増やすことで解決になります。

胚発育不良のもう一つの原因は、排卵誘発の方法が合っていないために卵子の成長が悪くなっている場合です。
これは排卵誘発方法を見直すことで改善できる場合があります。

採卵前の卵子の質をよくするためには

卵子の数は産まれた時に決まっています。
産まれた時が一番多くの卵子を持っています。そして、歳を重ねる毎に減っていきます。 年々、数が減るので卵子の質も若い時の方がよく、高齢になるほど低下していきます。

最近では、「卵子の老化」と言われたりしています。
若い年齢で出産できる方はいいですが、今は晩婚も当たり前になったため、必然的に出産も高齢化しています。
どうしても卵子の質は若い頃に比べるとよくはありません。そうした中でも、妊娠に向けて不妊治療を進める方は少なくありません。

そこで、採卵前の卵子の質をよくするためには、やはり本人の身体が良い状態であるというのが重要になります!
ただ、冷え性やストレス、食生活の乱れ、睡眠不足、運動不足など様々な要因によって身体に不調を来す現代人にとっては、身体の良い状態を作ること自体が難しいかもしれません。

卵子(胚)の質をよくする身体作りのための鍼灸

卵子(胚)の質をよくするためには、それらが育つ環境(部屋)作りが大事です!
良い卵子に成長するためには、卵巣が良い状態である必要があります。そして、卵子が受精して胚盤胞まで育ち着床するためには、子宮が良い状態である必要があります。
そのためには、卵巣も子宮も「血流をよくする」というのがポイントです!

血流がよくなるには、自律神経の中の副交感神経というリラックスする神経が強く働くことです。
副交感神経が働くと、血管が拡張するので血流がよくなります。
そこで、鍼灸施術がおススメです。

なぜ鍼灸が良いのか

身体に鍼をすると副交感神経が優位になります。副交感神経が強く働くと血管が拡張するので血流が良くなります。脳から分泌されるホルモンや病院から処方される薬などもすべて血流に乗って卵巣や子宮へ運ばれるので、血流がよいとそれらもスムーズに運ばれ効果も出やすくなります。

また、ストレスが多いと、女性ホルモンがうまく働かず、受精卵の着床にも大きく影響します。ストレスや睡眠不足、目や頭の使いすぎは、交感神経を優位にするので血管が収縮して血流を悪くします。鍼灸施術により、副交感神経を優位にすることで血管拡張し、子宮内膜への血流状態を改善します。

血流がよくなると冷え改善にもつながります。おなかや腰周りが冷えているのは不妊治療には大敵です。

卵(胚)の質をよくするツボ

足の内くるぶしの凹んだところに「太谿たいけい」というツボがあります。

このツボは、生きていくために必要なエネルギー(=腎精)を作ってくれます。 腎精は、産まれた時に両親からもらった先天的エネルギーと主に食物などから作られる後天的エネルギーの2つがあります。

とくに、このツボのお灸は子宮への血液循環が促進され、冷え切った生殖器を温めて、子宮内膜の質や卵子の質が改善されるとされています。 ここの凹みが大きいとエネルギーが足りない証拠です。
そのため、家でのお灸をお願いする場合もあります。

セルフお灸を動画で紹介

まとめ

不妊治療(体外受精)で、卵は採れるのに受精してからの胚の成長が難しく「胚盤胞」まで成長しないというケースがあります。
卵子の育ちに影響する要因は、採卵個数不足、受精障害、胚の発育不良の3つがあります。

採卵前の卵子の質をよくするためには、ストレスの少ない、身体が良い状態であるというのが重要になります。特に卵巣や子宮の血流が良いことが大事です。

鍼灸は自律神経を整え、リラックスさせる効果があります。また、卵巣や子宮周りの血流改善に効果的です。卵子が育たないとお悩みの方には鍼灸施術を受けることをおススメします。

 

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この記事を書いた人

福岡で美容鍼

鍼灸師 大平洋子 (おおひら ようこ)

中国鍼灸院 箱嶌医針堂にて美容鍼・女性疾患などを主に担当している。

健康になりながら、美しくなっていただけるように鍼灸治療を行っています。
より多くの方に鍼灸の素晴らしさを知って頂きたいと思っています。

鍼灸や美容に関するブログを書いています。

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