自律神経失調症による不眠症の鍼灸治療

この記事では、自律神経の乱れによる不眠について、その原因と鍼灸による改善例を紹介しています。寝つきが悪い、夜中に何度も目が覚めるといった症状は、自律神経のバランスの崩れが関係していることがあります。実際の症例を通して、鍼灸がどのように体と心を整え、自然な眠りを取り戻す手助けとなるかを解説しています。
眠りが浅い・何度も目を覚ます
身体が疲れすぎると、本来「休む」ために働くはずの自律神経(副交感神経)がうまく機能しなくなります。緊張をつかさどる交感神経のスイッチが切り替わらず、心も体も常に“オン”の状態が続くため、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりしてしまうのです。
また、眠りが浅いと睡眠中の回復力が落ち、疲れが取れないまま翌日を迎えることになります。すると日中の集中力や気分が不安定になり、さらに夜に緊張が抜けにくくなるという悪循環に陥りやすくなります。

「寝つけない」「何度も目が覚める」といった経験は誰にでもありますが、これが何日も続くと心身の疲労が積み重なり、自律神経の乱れがより強くなってしまいます。このような状態を早めに整えてあげることが、快眠への第一歩となります。
先日、来院された方もまさにそんな感じでした。
自律神経失調症による不眠の鍼灸治療症例
今回ご紹介するのは、明確な原因が思い当たらないまま、ある日を境に突然眠れなくなってしまった方の症例です。眠れない状態が数週間続き、心も身体も限界を感じておられました。
「薬にはできるだけ頼りたくない」「自然な形で眠れるようになりたい」との思いから、当院にご来院。鍼灸で乱れた自律神経を整える治療を希望されました。

診察では、背中の自律神経に関連するツボに強い反応が見られました。そこで、背中を中心に、手足などの自律神経を調整するツボに鍼とお灸を行い、身体全体のバランスを整える施術を週1~2回程度行いました。
治療を始めてから徐々に体調が落ち着きはじめ、1か月(約6回の治療)を経過した頃には、自然と眠れるように改善されました。
現在は、2週間に1回程度のペースで体調維持のための鍼灸を継続し、ご自宅ではセルフケアとしてお灸を取り入れていただいています。
感想

1月中旬からお世話になっています。年末から約3週間ほど眠れない日が続いたので最初はとても不安でしたが第1回の施術で体に変化が出たので自分には合っていると思い、続けてお世話になりました。
あれだけ眠れない日が続いたのですが、第1回目で少しですが寝れた時は本当に今までの不安が希望に変わりました。
自律神経の調整をして頂いているので免疫力にも良い影響が出ているようで、風邪などにもかからず春を迎えられそうです。
これからもメンテナンスでずっとお世話になりたいと思います。
まとめ
この記事では、自律神経失調症による不眠の原因と、鍼灸による具体的な改善例を紹介しました。自律神経のバランスを整えることで、薬に頼らず自然な眠りを取り戻すことが可能です。眠れない日が続く方は、体のサインを見逃さず、早めのケアで心身を整えることが大切です。