冷えの改善から妊娠に至った不妊鍼灸治療

「冷え」と「不妊」の関係
「妊活をしているけれど、なかなかうまくいかない…」そんなお悩みはありませんか?実は、冷え性が妊娠の大きな壁になっているかもしれません。体が冷えていると血流が悪くなり、子宮や卵巣に必要な栄養が届きにくくなってしまいます。その結果、妊娠しにくい環境ができてしまうのです。
東洋医学では、冷えは「気血(きけつ)」の流れが滞ったり、体を温めるエネルギーが不足したりすることで起こると考えます。特に下半身の冷えは、子宮の働きを弱め、卵巣機能の低下を引き起こすこともあります。
鍼灸は、ツボを刺激しながら血流を促し、体を芯から温めてくれます。「妊娠しやすい体作りをしたい」「冷えを改善したい」と感じている方は、鍼灸治療を試してみませんか?
施術例
症例:30代後半 女性
主訴:不妊(1人目)、足の冷え、右肩から腕の痛み
年齢のこともあり、タイミング法は数回で終了。明日が2回目の人工授精。妊娠できるように体質改善をしたい。
不妊クリニックで、排卵障害の可能性あり、AMH高め。クロミッド服用中。人工授精も3回でダメなら体外受精に進もうと思っている。
ご主人は歳上で不妊検査は問題なし。夫婦ともに年齢を考慮し、早めのステップアップを検討中。
不妊以外の訴え:
・足の冷えが強い
・生理不順、生理痛あり
・交通事故後から右肩~腕の痛み
鍼灸施術
足の冷えの訴えでしたが、腰・臀部・お腹も冷たく、脚は浮腫みもありました。
不妊に「冷え」は大敵です!
人工授精に向けて、首・背中・お腹・手足のツボに鍼施術。腰・臀部・お腹が硬く冷たいため重点的に施術。
同時に肩から腕の痛みにも対応しました。
初めての鍼灸で少し緊張されていましたが、細い鍼によるやさしい刺激で行い、施術後は腰・臀部・お腹が温かくなりました。
また、ご自宅でのお灸指導も行いました。
施術後の変化
施術後、心地よい眠気があり熟睡できました。右肩・腕の痛みは1回で軽減し、4回程の施術で解消しました。
不妊鍼灸治療の経過
県外から不妊クリニックに通院されており、鍼灸施術も通院スケジュールに合わせて行いました。
ご自宅でのお灸も続けた結果、徐々に冷えが改善されました。
人工授精を3回行ったのち体外受精へ。
通院2か月後(7回目の施術)で採卵周期に入り、初回採卵で10個以上の卵子が採れ、8個が胚盤胞で凍結できました。
1回目の移植は子宮内膜が薄く延期の可能性がありましたが、鍼灸で2ミリ以上厚くなり移植が可能となりました。
1回目の移植は心拍確認まで至らず、2回目の移植で妊娠成功。
約8ヶ月の通院で不妊クリニックを卒業されました。
喜びの声
鍼灸を重ねるうちに、足・お腹・腰の冷えが改善し、生理不順や生理痛も解消。不妊治療がスムーズに行えました。
卒業時にはご夫婦で来院され、喜びを分かち合うことができました。
不妊鍼灸は週1回程度が理想で、採卵日・移植日・着床日にも施術を受けると効果的です。
当院での治療に加え、ご自宅でのお灸も推奨しています。