女性の薄毛、FPHL(女性型脱毛症)に育毛鍼

鏡を見たときに「前より髪が細くなったかも…」「分け目が気になる…」と感じることはありませんか?
女性の薄毛は、年齢やホルモンの変化、ストレスなど、さまざまな要因が重なって起こります。とくにFPHL(女性型脱毛症)は、多くの女性が悩む代表的な薄毛のタイプです。
今回は、その特徴や原因をわかりやすくご紹介しながら、髪と頭皮をやさしく整えてくれる「育毛鍼」というケアについてお話しします。
もくじ
FPHL(女性型脱毛症)とは?
まず、皆さんは、AGAという言葉は耳にしたことがあると思います。
AGAは「男性型脱毛症」と言われるもので成人男性に起こる進行性脱毛症のことです。遺伝や男性ホルモンの影響が主な原因と考えられています。
そこで女性の薄毛や抜毛による脱毛症のことをFAGAと呼ぶようになりました。

FAGAとは、Female(女性)のAGAのことで、「女性の男性型脱毛症」のことです。
当初は男性のAGA(男性型脱毛症)と同じものだと考えられていたため、AGAに女性を意味する「Female」の頭文字をつけたFAGAと呼ばれてきました。しかし研究が進むにつれてAGAとは症状や原因が異なることがわかってきました。そのため、現在では「FPHL(=Female Pattern Hair Loss)」とも呼ばれるようになりました。
FPHLとは、「女性型脱毛症」のことで、女性が発症する脱毛症全ての症状を指し示す総称です。
総称なので、FAGAはFPHLの中に含まれます。
女性型脱毛症は、男性型脱毛症とは異なり、頭頂部だけでなく比較的広い範囲にハリやコシが失われた細く柔らかい髪の毛が生えるようになり、全体的な髪の毛のボリュームが少なくなるパターンの脱毛です。
女性型脱毛症は年齢を重ねるごとに症状が進行していくことも特徴の1つです。
FPHL(女性型脱毛症)の症状
FPHLの症状は、大きく4つに分類されます。

- FAGA(女性の男性型脱毛症)
男性ホルモンの影響による脱毛症。症状が進むと局所的ではなく、頭部全体が薄くなる「びまん性脱毛」として広がるのが特徴です。 - 円型脱毛症
頭髪の一部に円形状の脱毛が発生。重度になると全身に及ぶこともあり、ストレスや自己免疫の異常が関与するといわれています。 - 牽引性脱毛症
ポニーテールなどで髪を強く引っ張ることで毛根に負担がかかり、長期的に抜け毛を起こす症状です。 - 分娩後脱毛症(産後脱毛症)
出産後のホルモンバランスの乱れにより一時的に抜け毛が増加。産後3~6ヶ月頃から現れ、約1年で落ち着くことが多いです。
FPHL(女性型脱毛症)の原因
FPHL(女性型脱毛症)の原因は以下のようなものが考えられます。

- ホルモンバランスの変化 … エストロゲンの減少により、髪が細くなりやすくなります。
- 生活習慣 … 喫煙・飲酒・睡眠不足などが血流や栄養供給を妨げます。
- ストレス … 自律神経を乱し、血行不良を引き起こします。
- ヘアケア・ヘアスタイル … 過度なカラー・パーマ・アイロンやエクステ、同じ分け目や結び方が頭皮に負担をかけます。
- 過度なダイエット … 栄養不足により毛髪が細くなり、抜けやすくなります。
- 病気 … 橋本病や甲状腺疾患、鉄・亜鉛欠乏、自己免疫疾患なども原因になります。
FPHL(女性型脱毛症)に育毛鍼

女性の薄毛・抜毛治療のクリニックでは一般的に「ミノキシジル」「スピロノラクトン」「パントガール」などの薬を処方されますが、副作用のリスクもあります。
そこで、頭皮に鍼をうつ「育毛鍼」がおすすめです。
血流を改善し頭皮を活性化することで、健康的な髪の成長を促します。
週1回ペースで少なくとも3ヶ月続けると、抜け毛減少や髪のコシ改善などを実感される方が多いです。クリニックとの併用も可能です。
おすすめのツボ
薄毛や抜毛におすすめのツボは「太溪(たいけい)」です。腎精を補い、髪の健康維持に役立ちます。

まとめ
FPHLとは「女性型脱毛症」のことで、女性が発症する脱毛症全般を指す総称です。FAGAはその一部に含まれます。
原因はホルモンバランス、ストレス、生活習慣など様々です。
治療では薬が処方されることもありますが、副作用の心配がある方には育毛鍼がおすすめです。
毛周期のサイクルを考慮し、週1回を最低3ヶ月続けることで効果を実感できる方が多く、クリニック治療との併用も可能です。
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この記事を書いた人

鍼灸師 大平洋子(おおひら ようこ)
中国鍼灸院 箱嶌医針堂にて美容鍼・女性疾患などを主に担当。健康になりながら美しくなれる鍼灸治療を行っています。