自律神経失調症に効く背中のツボ|福岡・鍼灸院
自律神経失調症に効く背中のツボ
福岡の鍼灸院

自律神経失調症に効く背中のツボ

自律神経に効く背中のツボとは

自律神経失調症は、病院の検査では異常が見つからないにも関わらず、さまざまな体の不調が現れることが特徴です。
そして、その体調不良は背中に反応として現れることがよくあります。
この記事では、自律神経失調症に関わる背中のツボや鍼灸治療について詳しく解説しています。

自律神経失調症による症状

自律神経失調症の主な症状

自律神経失調症は様々な症状が出ます。

  • 身体がだるい・重い
  • 疲れやすい
  • 首・肩・背中がこる、痛い
  • 胸がソワソワする
  • 気分がスッキリしない
  • 元気が出ない

自律神経は身体のさまざまな器官をコントロールしています。そのため、自律神経が乱れると身体全体の調子が崩れていきます。
ただ、身体のあちこちが不調なのに病院で精密検査を行っても、問題がないことがほとんどです。

自律神経失調症と背中のコリの関係


背中と自律神経の関連図

自律神経失調症は、主にストレスや生活習慣の乱れ、睡眠不足、ホルモンバランスの変化などが深く関わっています。
特に背中や肩甲骨まわりの筋肉が緊張すると、自律神経の働きが乱れやすくなり、症状が悪化しやすくなります。

病院の検査では「異常なし」とされることも多いのですが、東洋医学(鍼灸)では背中のツボを確認すると異常な反応が出るケースがよく見られます。

ストレスが背中のコリとして現れるメカニズム
「ストレス → 交感神経が過剰に反応 → 血管収縮 → 血流不足 → 背中の筋肉が凝る」
背中には自律神経が走行しており、その働きは内臓や血管とも密接につながっています。
ストレスや疲労が重なると交感神経が優位になり、反射的に背中の筋肉(特に肩甲骨周辺や脊柱起立筋)が緊張して血流が悪化します。
この状態が続くと「コリ」や「硬さ」として触れるようになり、痛みや重だるさを感じるようになります。

悪循環が起きやすい
背中が凝るとその不快感がさらにストレスとなり、交感神経がさらに活発化します。
この悪循環が続くことで慢性的な肩こり、背中の痛み、頭痛、自律神経失調症の悪化につながります。
そのため、早めに背中のコリを改善して悪循環を断ち切ることが大切です。

背中にある筋肉と経絡

ストレスの影響を受けやすい背中の筋肉

背中は「姿勢保持」と「呼吸運動」に関わる大きな筋肉が集中しているため、ストレスの影響を受けやすい部位です。
そのためストレスが続くと真っ先に背中に不調が現れやすくなります。

  • 肩甲骨周囲や僧帽筋: 姿勢を維持するため常に緊張している
  • 背骨周囲の小さな筋肉(脊柱起立筋): 自律神経と密接に関わる神経が集中
  • 呼吸筋(背中・肋骨周辺): ストレスで呼吸が浅くなると常に緊張状態になる

背中と経絡(東洋医学の視点)

背中の経絡(ツボ)

東洋医学では、背中には「督脈」や「膀胱経」という重要な経絡が通っており、ここに現れる反応点(ツボの異常)は全身バランスの乱れを反映すると考えられます。
背中のコリは単なる筋肉疲労ではなく、自律神経の不調を示すサインである場合もあります。
*膀胱経が凝っているから、膀胱が悪いわけではありません。

自律神経失調症に効く背中のツボ


自律神経失調症に効く背中のツボ位置

背中には多くのツボがあり、特に背骨上を走る「督脈(とくみゃく)」は自律神経と深く関わります。

「背中がいつも痛い」「背中が重だるい」「動悸がする」「胸がソワソワする」などの症状がある場合は、
督脈上のツボを押して痛みがある部分を見つけ、お灸を行うことで自律神経の乱れを整える効果が期待できます。

背中のツボにお灸をしてみよう

督脈にお灸

督脈は背骨の真上を通る経絡で、背骨の一つひとつの間には少し窪んだ部分があります。そこがツボにあたります。指で押してみると、何も感じないところもあれば、強い痛みを感じる部分もあります。

もし痛いと感じる場所があれば、マジックで印をつけて、そのポイントにお灸をすえてみましょう。背中は自分で押さえにくいので、ご家族に協力してもらいながら確認すると安心です。

ただし、症状が重い場合やセルフケアだけでは改善が難しい場合は、専門的な鍼灸治療を併用することをおすすめします。

お灸についてもっと知りたい方へ

自律神経失調症(背中のコリ)の鍼灸治療

背中の鍼

鍼灸治療では、背中のコリを直接ほぐすだけでなく、自律神経のバランスを整えることを目的に施術を行います。
背中には自律神経と深く関わるツボが多く集まっており、これらを刺激することで交感神経と副交感神経の働きを調和させ、心身の緊張をやわらげます。

施術は背中を中心に、首や肩、腰、手足など全身のツボにもアプローチし、血流と気の流れを整えます。
これにより背中の重だるさや痛みがやわらぐだけでなく、心身ともにリラックスした状態へと導きます。

鍼灸治療の流れ

  • カウンセリング:生活習慣やストレス、自律神経失調症の症状を詳しく確認
  • 施術:肩甲骨周辺や背骨沿いを中心に鍼やお灸で筋肉を緩め、全身のツボも刺激
  • アフターケア:自宅でできるお灸やツボ押しなどセルフケアをアドバイス

鍼灸治療は背中のコリだけでなく、不眠・頭痛・動悸・めまい・胃腸の不調など、
自律神経失調症に関連する幅広い症状の改善が期待できます。
特に「ストレスが強い」「背中のコリが慢性的」「病院で異常なしと言われたがつらい症状が続く」という方は、早めの治療がおすすめです。

まとめ:背中のコリとツボで整える自律神経

背中のコリは自律神経の乱れと深く関係しており、特に背骨沿いのツボは体調を整える重要なポイントです。
ストレスや疲労でコリが強くなると、自律神経のバランスもさらに崩れやすくなります。
お灸や鍼灸治療で背中のツボを適切に刺激することで、コリをほぐしながら自律神経を整え、心身の健康回復につなげましょう。

この記事を書いた人

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭の写真

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭(はこしま ひろあき)

東洋医学の本場、中国・北京にて日本人初の医学博士を取得後、福岡・天神で「中国鍼灸院 箱嶌医針堂」を開業。
福岡県内をはじめ九州各県から多くの患者が来院しています。
肩こり、腰痛など日常的な症状から慢性的な神経痛、自律神経失調症、難病などの鍼灸治療を行っています。

関連記事