首コリ(後頭下筋群)による症状と鍼治療
首コリと後頭下筋群|頭痛・めまい・自律神経症状を改善する鍼灸治療
福岡の鍼灸院

首コリと後頭下筋群|頭痛・めまい・自律神経症状を改善する鍼灸治療


後頭下筋群への鍼治療のイメージ

首コリや肩こりに悩む方が多く来院されています。最近では、スマホの長時間使用や操作が原因となり、慢性的な首肩コリを訴える方が増加しています。

首肩コリが慢性化すると、単なるコリだけではなく、様々な体調不良を引き起こすことがあります。特に原因となる筋肉のひとつが、後頭下筋群(こうとうかきんぐん)です。

本記事は、後頭下筋群の役割や首コリが引き起こす症状、自律神経失調症との関係、そして鍼灸施術による改善方法について詳しく解説します。慢性的な首肩コリや原因不明の不調でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

後頭下筋群とは


後頭下筋群の位置と構造

後頭下筋群は頭と首の境目にある4つの小さな筋肉の総称です。それぞれが首や頭の細かい動きを支えています。

  • 大後頭直筋:首を後ろに反らしたり、頭をまっすぐ安定させる働きがあります。
  • 小後頭直筋:首の深い部分で頭を支え、微細な動きや姿勢保持に関わります。
  • 上頭斜筋:首を左右に傾ける、または軽く後ろに反らす動きをサポートします。
  • 下頭斜筋:頭を左右に回す(振り向く)ときに強く働きます。

これらの筋肉は、頭を支えたり動かす働きがあり、さらに目の動きやバランス感覚とも深く関係しています。常に働いているため、疲労やスマホ操作などで凝りやすい部位です。

首コリ(後頭下筋群など)が原因で起きる症状

後頭下筋群の周囲には、頭痛やめまいを引き起こす神経や、体調をコントロールする自律神経が集中しています。そのため、この部分が凝り固まると神経が圧迫され、血流も滞り、さまざまな不調が現れやすくなります。

特に次のような症状が多く見られます。

頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、眼精疲労、動悸、不眠、慢性的な疲労感

これらの症状は病院で検査を受けても「異常なし」と言われることが多く、原因がはっきりしないため長期間悩まれる方も少なくありません。その結果、お医者さんから「自律神経失調症」と診断されるケースもあります。


首コリが原因で自律神経失調症に

自律神経は、呼吸や血圧、消化など体を無意識にコントロールする重要な神経です。首のコリが強まると、この自律神経に負担がかかり、頭痛やめまいだけでなく、全身のバランスが崩れてしまいます。

後頭下筋群のコリと自律神経失調症の関係

自律神経失調症でお悩みの方の多くは、首や肩のコリを感じています。特に頭と首の境目にある後頭下筋群は、自覚がなくても凝り固まっていることが多い部位です。指で軽く押してみて痛みや強い圧迫感がある場合は、後頭下筋群のコリが原因となっている可能性があります。

後頭下筋群を適切にほぐすことで、自律神経の働きが整いやすくなり、慢性的な不調の改善にもつながります。

後頭下筋群への鍼灸施術


後頭下筋群への鍼治療風景

鍼を後頭下筋群に打つと、「ズーン」とした重たい感覚が現れます。これは指圧で凝っている部分を押されたときの「痛いけど気持ちいい」という感覚に似ています。

施術後は首が軽くなり、首肩コリが和らぐだけでなく、自律神経失調症による症状も改善しやすくなります。

後頭下筋群への鍼治療は、指圧やマッサージよりも深部にアプローチできるため効果的です。

慢性的な首肩コリや自律神経症状でお悩みの方は、ぜひ一度お試しください。

まとめ

後頭下筋群は頭と首の境目にあり、姿勢や目の動きにも関わる重要な筋肉です。スマホの長時間使用や疲労によりこの部分が凝り固まると、頭痛やめまい、耳鳴りなどの症状が現れやすくなり、時には自律神経失調症を引き起こす原因にもなります。

鍼灸施術は後頭下筋群の深部に直接アプローチできるため、首肩コリの軽減だけでなく、体全体の不調改善にも効果が期待できます。慢性的な症状でお悩みの方は、ぜひ専門家による施術を検討してみてください。

この記事を書いた人

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭(はこしま ひろあき)

中国・北京で日本人初の医学博士号を取得。福岡・天神にて「中国鍼灸院 箱嶌医針堂」を開院。福岡県内だけでなく九州各県からも多数の患者が来院しています。耳や首肩の症状、神経痛、自律神経失調症、難病まで幅広く対応。

後頭下筋群による首コリや肩こり、自律神経症状は鍼灸治療で改善が期待できます。ぜひ一度ご相談ください。
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