首コリと後頭下筋群|頭痛・めまい・自律神経症状を改善する鍼灸治療

首肩コリが慢性化すると、単なるコリだけではなく、様々な体調不良を引き起こすことがあります。特に原因となる筋肉のひとつが、後頭下筋群(こうとうかきんぐん)です。
本記事は、後頭下筋群の役割や首コリが引き起こす症状、自律神経失調症との関係、そして鍼灸施術による改善方法について詳しく解説します。慢性的な首肩コリや原因不明の不調でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
もくじ
後頭下筋群とは

後頭下筋群は頭と首の境目にある4つの小さな筋肉の総称です。それぞれが首や頭の細かい動きを支えています。
- 大後頭直筋:首を後ろに反らしたり、頭をまっすぐ安定させる働きがあります。
- 小後頭直筋:首の深い部分で頭を支え、微細な動きや姿勢保持に関わります。
- 上頭斜筋:首を左右に傾ける、または軽く後ろに反らす動きをサポートします。
- 下頭斜筋:頭を左右に回す(振り向く)ときに強く働きます。
これらの筋肉は、頭を支えたり動かす働きがあり、さらに目の動きやバランス感覚とも深く関係しています。常に働いているため、疲労やスマホ操作などで凝りやすい部位です。
首コリ(後頭下筋群など)が原因で起きる症状
後頭下筋群の周囲には、頭痛やめまいを引き起こす神経や、体調をコントロールする自律神経が集中しています。そのため、この部分が凝り固まると神経が圧迫され、血流も滞り、さまざまな不調が現れやすくなります。
特に次のような症状が多く見られます。
頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、眼精疲労、動悸、不眠、慢性的な疲労感
これらの症状は病院で検査を受けても「異常なし」と言われることが多く、原因がはっきりしないため長期間悩まれる方も少なくありません。その結果、お医者さんから「自律神経失調症」と診断されるケースもあります。

自律神経は、呼吸や血圧、消化など体を無意識にコントロールする重要な神経です。首のコリが強まると、この自律神経に負担がかかり、頭痛やめまいだけでなく、全身のバランスが崩れてしまいます。
後頭下筋群のコリと自律神経失調症の関係
自律神経失調症でお悩みの方の多くは、首や肩のコリを感じています。特に頭と首の境目にある後頭下筋群は、自覚がなくても凝り固まっていることが多い部位です。指で軽く押してみて痛みや強い圧迫感がある場合は、後頭下筋群のコリが原因となっている可能性があります。
後頭下筋群を適切にほぐすことで、自律神経の働きが整いやすくなり、慢性的な不調の改善にもつながります。
後頭下筋群への鍼灸施術

鍼を後頭下筋群に打つと、「ズーン」とした重たい感覚が現れます。これは指圧で凝っている部分を押されたときの「痛いけど気持ちいい」という感覚に似ています。
施術後は首が軽くなり、首肩コリが和らぐだけでなく、自律神経失調症による症状も改善しやすくなります。
後頭下筋群への鍼治療は、指圧やマッサージよりも深部にアプローチできるため効果的です。
慢性的な首肩コリや自律神経症状でお悩みの方は、ぜひ一度お試しください。
まとめ
後頭下筋群は頭と首の境目にあり、姿勢や目の動きにも関わる重要な筋肉です。スマホの長時間使用や疲労によりこの部分が凝り固まると、頭痛やめまい、耳鳴りなどの症状が現れやすくなり、時には自律神経失調症を引き起こす原因にもなります。
鍼灸施術は後頭下筋群の深部に直接アプローチできるため、首肩コリの軽減だけでなく、体全体の不調改善にも効果が期待できます。慢性的な症状でお悩みの方は、ぜひ専門家による施術を検討してみてください。