突発性難聴後の聴覚過敏|音が響く・割れる症状を和らげる鍼灸治療

突発性難聴の治療を受けて聴力は回復してきたにもかかわらず、
「音が響いて不快に感じる」「音が割れて聞こえる」などの症状が残るケースがあります。
この状態は聴覚過敏と呼ばれ、耳の神経が過敏になっていることが原因です。
強い雑音や人混みがつらく、外出や会話を避けてしまう方も少なくありません。
この記事では、突発性難聴後に残る聴覚過敏の原因・症状・鍼灸での改善例について解説します。
もくじ
突発性難聴後に残る音が響く・音が割れる・聴覚過敏とは
突発性難聴の治療を受けて聴力は回復してきたにもかかわらず、次のような症状が残る方が多くいらっしゃいます。
- 音が響いて不快に感じる
- 音が割れて聞こえる
- 普段の生活音が異常に大きく感じる
これは突発性難聴後に残る聴覚過敏と呼ばれる状態で、耳の神経が過敏になってしまっていることが原因です。
日常生活で特に気になりやすい音
- 食器がカチャカチャとぶつかる音
- 子どもの甲高い声
- 大勢の話し声や騒音
- 救急車などのサイレン音
こうした音が過剰に響き、外出や会話がつらいなど日常生活に大きなストレスを与えます。
また以下のような症状を伴う場合もあります。
- 音が二重に聞こえる(ダブり)
- エコーがかかったように響く(補充現象)
突発性難聴後の聴覚過敏でよくあるケース
当院では、突発性難聴の治療後に次のようなお悩みを抱えて来院される方が多くいらっしゃいます。
- 耳鼻科で聴力は回復したが音が響いてつらい
- 周囲の雑音が過剰に響き、買い物や外出が怖い
- 症状が続き、精神的にも疲れてしまう
突発性難聴の後遺症として残る聴覚過敏は、適切なケアを行うことで改善が期待できる症状です。
突発性難聴による聴覚過敏の症例
患者情報:50代 男性 福岡市在住
主な症状:右耳の軽度難聴、耳鳴り(キーンという音)、音が響く(聴覚過敏)、首筋のコリ
約2週間前、過労とストレスをきっかけに右耳の突発性難聴を発症。
病院にてステロイド点滴治療を受けた結果、聴力はかなり回復したものの、
耳鳴りと音が響く症状が強く残っており生活に支障をきたしていました。
元々肩こり体質で、首筋を触ると強いコリと圧痛が確認されました。
治療経過
当院初診時は発症から2週間経過しており、聴力回復のゴールデンタイムを逃さないために、
初期1週間は1日おきに3回治療を実施。
その結果、耳鳴りと音の響きが軽減しました。
その後は週2回ペースで4回治療を継続し、耳鳴り・音が響く症状が大幅に改善。
耳鼻科での聴力検査でも聴力回復が確認されています。
現在は週1回のメンテナンス治療を継続中です。
聴覚過敏と首肩こりの関係
当院に来院される方は、突発性難聴による聴覚過敏がきっかけでお悩みの方が多く、
「聴力は戻ったが音が響いてつらい」という訴えが目立ちます。
こうした症状は、耳まわりや首・肩の筋緊張が深く関与している場合が多いため、
当院では耳周囲のツボに加えて首から肩にかけてのツボを中心に鍼灸治療を行います。
特に、首肩のコリを改善することが聴覚過敏改善のカギとなります。
まとめ
突発性難聴後に残る聴覚過敏は、聴力が回復しても耳の神経や周囲の筋肉が過敏になり、
「音が響く」「割れて聞こえる」などの不快な症状を引き起こします。
特に首肩のコリが強い方では症状が悪化しやすいため、耳周囲と首肩を含めた鍼灸治療が効果的です。
つらい症状でお悩みの方は、早めに適切なケアを受けることが改善への第一歩となります。














