筋筋膜性腰痛症の中国鍼灸|福岡・天神の鍼灸院「はこしま医針堂」
筋筋膜性腰痛症の鍼灸治療
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筋筋膜性腰痛症の鍼灸治療

筋筋膜性腰痛症

「朝起きると腰が重い」「長く座っていると腰が痛くなる」──そんな症状は、筋肉の疲れやこりが原因のことが多いです。病院の検査では異常が見つからないのに痛みが続く方は、筋筋膜性腰痛症(きんきんまくせいようつう)の可能性があります。

この記事では、筋筋膜性腰痛の特徴や原因、ぎっくり腰との関係、そして鍼灸での改善例について分かりやすく解説します。

筋筋膜性腰痛とは?

筋筋膜性腰痛(きんきんまくせいようつう)は、腰痛の中でも最も多いタイプです。骨や神経ではなく、腰まわりの筋肉や筋膜(きんまく)に負担がかかることで起こります。長時間の同じ姿勢や無理な動作などで筋肉が疲れ、硬くなって血流が悪くなると、痛みやだるさがあらわれます。いわゆる「筋肉のこり」や「張り」が原因の腰痛で、デスクワークや立ち仕事の方に多く見られます。

主な症状

  • 腰の鈍い痛みや重だるさ
  • 朝起きたときや長時間同じ姿勢のあとに腰が痛い
  • 動き始めに「ピキッ」と痛みを感じる
  • マッサージをすると一時的に楽になるが、また痛くなる
  • レントゲンやMRIでは異常が見つからない

原因

筋肉の疲労や血流の悪化が原因で、筋肉が硬くなり痛みを感じるようになります。きっかけとなる生活習慣や動作には次のようなものがあります。

筋筋膜性腰痛の原因となる姿勢
  • 長時間のデスクワークや中腰姿勢
  • 運動などで腰をよく使う動作を繰り返す
  • 重いものを持ち上げる、抱える
  • 肥満・体重増加による腰への負担
  • 冷えやストレスによる血行不良

こうした動作や姿勢のクセが続くと、腰の筋肉に「こり」や「炎症」が起こり、痛みが慢性化してしまうことがあります。特に、長時間同じ姿勢で作業する方や、運動不足の方に多く見られます。

筋筋膜性腰痛とぎっくり腰の関係

「ぎっくり腰」と聞くと突然の強い腰の痛みをイメージされる方が多いですが、実はその多くが筋筋膜性腰痛の急性型です。つまり、ぎっくり腰は筋筋膜性腰痛の中でも、急に強い痛みが出た状態のことが多いです。

筋筋膜性腰痛の原因となる筋肉

筋筋膜性腰痛に関係する筋肉の図

腰にはたくさんの筋肉がありますが、その中でも特に負担がかかりやすい筋肉があり、それが筋筋膜性腰痛の原因になることが多いです。日常生活の中でこれらの筋肉が疲労し、こり固まることで痛みが起こります。

【主に関係する筋肉】

  • 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん):背骨の両側にある筋肉で、姿勢を支える役割があります。
  • 腸腰筋(ちょうようきん):骨盤の奥にある筋肉で、座りっぱなしや中腰姿勢で硬くなりやすいです。
  • 腰方形筋(ようほうけいきん):腰の奥にあり、体を横に傾けるときに使われます。
  • 中殿筋(ちゅうでんきん):お尻の横にある筋肉で、骨盤を支え、歩行や立ち姿勢に関係します。

筋筋膜性腰痛症の鍼灸

筋筋膜性腰痛症の鍼灸治療

筋筋膜性腰痛症には問題となっている腰の筋肉に対して、鍼灸治療を行うことで痛みを早期に改善できるようにしていきます。鍼を施術することで、硬くなっていた腰の筋肉が徐々に緩んでいき、痛みが緩和していきます。

腰痛症状の程度によりますが、軽度であれば鍼灸施術後にかなり痛みが改善します。重症の場合は、数回の施術が必要になりますが、徐々に痛みが緩和していくことを実感していただけます。

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筋筋膜性腰痛の症例

症例①:長時間の立ち仕事で起こった腰の張りと痛み

30代女性。1日中立ちっぱなしの仕事が続き、「腰全体が重たい」とのことで、来院。触診すると腰の筋肉が全体的に硬くなっているのが原因と考えられました。鍼灸では、腰部の硬くなっている、圧痛のある部分を中心に施術しました。施術後には「腰の重さが楽になった」ので、様子を見ることに。その後は、腰痛は再発していないとのことです。

症例②:中腰作業で悪化した慢性的な腰の痛み

40代男性。仕事で中腰作業が多く、数か月前から「腰を曲げるとズーンと痛む」という症状が続いていました。腰の筋肉に圧痛があり、典型的な筋筋膜性腰痛と考えられました。鍼灸施術では、硬くなった筋肉の深部にアプローチする施術を週2回、計4回行いました。その結果、前屈・後屈の痛みがほぼなくなり、「腰をかがめる動作が怖くなくなった」との改善を確認しました。

症例③:冷えと疲労で悪化した腰のこわばり

50代女性。冷え性があり、冬場になると「朝起きたときに腰が固まって動かしづらい」との訴えで来院。整形外科での検査では特に骨に異常はないとのことでした。筋肉の硬直と血流の低下がみられ、特に腰方形筋と中殿筋に強い緊張が確認されました。鍼灸では、腰とお尻、下肢への鍼灸治療を行い、全身の血流を促すように調整。また、自宅でセルフお灸をしてもらうようにしました。3週間(計6回)の施術で、朝の動き出しの痛みが軽減し、「体が温まりやすく、腰が軽くなった」との改善がみられました。その後は、冷えの改善を目的にセルフお灸は続けてもらうことにしました。

動画で解説:腰痛の鍼灸治療

立ち仕事で慢性的な腰痛に悩まされている方に鍼灸治療を行いました。

首肩こりから腰痛まで背中のコリがひどい方への鍼灸治療を行いました。

まとめ:筋筋膜性腰痛は早めのケアが大切です

筋筋膜性腰痛は、日常の姿勢や動作の積み重ねによって、腰の筋肉が疲れて硬くなることで起こります。放っておくと慢性化し、ぎっくり腰のような急な痛みに発展することもあります。

鍼灸治療では、硬くなった筋肉をゆるめて血流を整えることで、痛みの改善と再発予防が期待できます。「なんとなく腰が重い」「いつも同じ場所が痛む」という方は、早めにご相談ください。

この記事を書いた人

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭(はこしま ひろあき)

東洋医学の本場、中国・北京にて日本人初の医学博士を取得後、福岡・天神にて「中国鍼灸院 箱嶌医針堂」を開業。福岡県内をはじめ、九州各県から多くの患者が来院。ぎっくり腰、腰痛など日常的な症状から慢性的な神経痛、自律神経失調症、難病などの鍼灸治療を行っている。

「筋筋膜性腰痛症は鍼灸治療で改善しますので、ぜひご相談ください。」
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