夏バテ・胃バテ対策に!鍼灸とツボで整える胃腸ケア
夏に多く見られる夏バテからくる胃腸の不調「胃バテ」の原因・症状・対処法について詳しく解説しています。冷たい飲食物や自律神経の乱れなどが引き起こす胃のトラブルに、鍼灸施術がどのように有効かを紹介します。また胃バテ・夏バテに効果的なツボも紹介しています。

暑い日が続くと「なんだか食欲がない」「胃がもたれる」「疲れが取れない」といった症状に悩まされる方も多いのではないでしょうか。実は、これらの症状は単なる「夏バテ」ではなく、「胃バテ」と呼ばれる胃の不調が原因かもしれません。
胃の不調「胃バテ」とは?
「胃バテ」とは、夏の暑さや環境の変化によって胃の働きが低下し、食欲不振や胃もたれなどの症状が現れる状態のことです。一般的な「夏バテ」の症状の中でも、特に胃腸の不調に焦点を当てた言葉として使われています。
実際に、夏バテを訴える人の約6割が食欲不振、約4割が胃もたれという症状を訴えており、胃の不調が夏の体調不良の大きな要因となっています。
胃バテの主な原因

- 冷たい飲食物の摂りすぎ: 胃腸の血流が悪くなり、消化機能がダウンします。
- 自律神経の乱れ: 暑い屋外と涼しい室内の往復で交感神経優位に。胃の血流が減少し、働きが低下します。
- 栄養の偏り・不規則な食生活: 素麺・果物・ゼリーなどに偏り、胃腸が弱ります。
- 湿気による胃腸機能の低下: 東洋医学では湿気は胃腸の敵。日本の夏は過酷です。
胃バテの主な症状
症状は人によって様々ですが、以下のような症状が現れることが多いです。

- 食欲不振、胃もたれ、胃のムカムカ
- ゲップや胃酸の逆流
- 体がだるい、疲労感
- 下痢や軟便
- 肌荒れ
- 気分が落ち込む
「胃バテ」に鍼灸施術によるアプローチ

胃の働きは、自律神経や消化器系の血流と深く関係しています。鍼灸では、次のようなアプローチで胃の疲れをやさしくケアしていきます。
- 自律神経のバランスを整える: 鍼灸で交感・副交感神経を整え、胃腸を活性化。
- 胃腸を元気にするツボ刺激: 「足三里」「中脘」などのツボで消化力UP。
- 血流を良くして冷え改善: お灸と併用し、胃の機能低下にアプローチ。
- 体内の湿を取り除く: 東洋医学的アプローチで湿気を排出。
胃バテ・夏バテに効果的なツボ紹介

足三里(あしさんり)は、膝のお皿の外側の下にあるくぼみから指4本分ほど下にある、すねの外側に位置するツボです。押すと「イタ気持ちいい」と感じる場所で、軽く響くような感覚があるのが目安です。
このツボは、古くから「胃腸を整える万能のツボ」として親しまれており、特に夏の暑さで起こりやすい以下のような不調におすすめです。
- 食欲不振や胃もたれ
- 消化不良
- 倦怠感やだるさ
- 夏バテ・胃バテ対策
また、足三里は体全体のエネルギーを高め、疲労回復や免疫力アップにも効果が期待できるツボとして知られています。
自宅でも簡単にケアできる方法はこちらです。
- 親指で5秒ほどゆっくり押す(左右それぞれ3〜5回)
- お灸や温熱シートで温める
- 入浴後やリラックス時に行うとより効果的
毎日のセルフケアにぜひ取り入れてみてください。
まとめ
夏の胃の不調「胃バテ」は、単なる食欲不振ではなく、自律神経の乱れや冷たい飲食物の摂りすぎ、湿気の影響など複合的な要因によって起こります。
鍼灸治療は、これらの原因にアプローチし、自律神経を整え、胃腸の働きを活性化させることで、胃バテの症状を改善します。また、個人の体質に合わせた施術により、より効果的な改善が期待できます。また、足三里のツボ刺激でセルフケアもおすすめしています。
暑い夏を元気に乗り切るために、胃腸の健康を大切にしていきましょう!
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