【鍼灸師監修】気象病・天気痛に効くツボと鍼灸治療|頭痛・めまい・神経痛の予防と改善

この記事では、気象病の原因や自律神経との関係、セルフケアに役立つツボ、そして鍼灸治療による改善方法について解説します。
- 検査で異常が見つかりにくい不定愁訴(だるさ・めまい・イライラ 等)
- 既往症が悪化する天気痛(頭痛・関節痛・神経痛 等)
もくじ
気象病とは
気象病は、気圧・気温・湿度などの急な変化に体がうまく順応できず、さまざまな症状が生じる状態の総称です。特に低気圧が近づく雨前・台風時に出やすく、日常生活の質(QOL)を下げてしまうことがあります。

※表は横にスクロールできます
タイプ | 主な症状 | 起こりやすいタイミング |
---|---|---|
不定愁訴 |
|
季節の変わり目や低気圧接近時に強く出やすい。 |
天気痛 |
|
雨の前日や台風接近時など、急な気圧変化の前後。 |
※気象病は「不定愁訴」と「天気痛」が同時に出ることもあります。
自律神経が乱れやすい人に多い理由
不定愁訴(めまい・だるさ・イライラ 等)は、内耳の気圧センサーが敏感に反応して脳が混乱することが一因と考えられています。また、気圧の変化は自律神経のバランスに影響し、痛覚過敏や筋緊張を介して頭痛・関節痛・神経痛を悪化させることがあります。
そのため、自律神経の整調が気象病の予防・軽減に直結します。生活リズムの安定、首肩まわりの血流改善、ストレス対策にくわえ、鍼灸による自律神経アプローチも有効です。
気象病に効果的なツボ「翳風(えいふう)」

気象病予防では内耳の循環を整えることが鍵。翳風をやさしく指圧・マッサージして、耳まわりを温めるような気持ちでケアしましょう。
- 位置:耳たぶの後ろ、下あご角(下顎角)やや後方のくぼみ
- 押し方:痛気持ちいい強さで5〜7秒×3〜5回、左右とも
- タイミング:天気予報で気圧低下が予想される前日〜当日、就寝前にも
こういう方は鍼灸治療がおすすめです
気象病(天気痛)は、気圧や天候の変化に敏感な方ほど症状が出やすい傾向にあります。
以下のような症状や状況が当てはまる方は、早めの鍼灸ケアで体質を整えることがおすすめです。
- 雨の前や台風が近づくと頭痛・めまい・だるさが出る
- 季節の変わり目に関節痛や神経痛が悪化しやすい
- 検査では異常がないが慢性的な倦怠感や不調がある
- 自律神経失調症と診断された、または疑いがある
- ストレスが多く肩こりや首のこりを感じやすい
- 薬だけでは症状が改善しにくく、体質から整えたい
鍼灸治療はいつ受けると良い?
- 季節の変わり目(春や秋など)で体調が不安定になりやすい時期
- 天気予報で低気圧や台風接近が発表されている前後
- 頭痛・めまい・だるさなどの予兆を感じ始めた時
- 慢性的に気象病の症状が続き、日常生活に支障がある時
症状が強く出る前に施術を受けておくことで、予防ケアとしても高い効果が期待できます。
「最近、雨や台風の前に体調がつらい…」という方は、ぜひ早めにご相談ください。
気象病(天気痛)への鍼灸治療

鍼灸は、首や肩の筋肉をゆるめて血流を促進しながら、交感神経・副交感神経のバランスを整えることができます。
頭痛や神経痛、めまいなどの症状に対して、体質や状態に合わせてオーダーメイドで施術を行います。
定期的に施術を受けることで、症状の緩和だけでなく、気象病に負けない体づくりが可能です。
詳しくはこちら →
自律神経失調症の鍼灸治療
よくある質問
- Q. 低気圧の前にできるセルフケアは?
- 耳まわり(翳風)の指圧、首肩の軽いストレッチ、湯船で温める、就寝・起床時刻を一定にする、カフェインやアルコールを摂り過ぎない、などが有効です。
- Q. 鍼灸はどのくらいの頻度で受けると良い?
- 予兆が出やすい方は、季節の変わり目や台風シーズン前に調整を。症状が強い時期は週1回、落ち着けば2〜4週に1回が目安です(個別調整)。
まとめ
気象病(天気痛)は、気圧や気温の変化で自律神経が乱れることで起こります。
早めの鍼灸治療やセルフケアで、症状の悪化を防ぎ、天候変化に負けない体づくりが可能です。
「雨や台風の前に体調がつらい」と感じる方は、予防的なケアとしてツボ押しや鍼灸を取り入れてみてください。