眼精疲労と目の筋肉の関係|原因とセルフケア方法

長時間のパソコン作業やスマホの使用により、目の疲れやかすみ、ぼやけなどの症状に悩む方が増えています。
これらの症状は、目の周りの筋肉が疲労している「眼精疲労」によるものです。
眼精疲労は放置すると頭痛や肩こりにもつながるため、早めのケアが大切です。
この記事では、眼精疲労と関係する目の筋肉やツボ、セルフマッサージそして鍼灸でのアプローチについて解説します。
眼精疲労と筋肉
長時間パソコン作業やスマホの使用を続けると、
「目が疲れる」「ぼやけて見える」「かすむ」といった症状が現れます。これがいわゆる眼精疲労です。
目の周りには大きく分けて、外眼筋(がいがんきん)と内眼筋(ないがんきん)という2種類の筋肉があります。
物を見るときには、次の2つの筋肉が常に働いています。
- 眼球を動かす6つの筋肉(外眼筋)
- ピントを合わせるために働く筋肉(内眼筋)
長時間のデスクワークや細かい作業を続けると、これらの筋肉に疲労が溜まり血流が悪化します。
その結果、目の不調や眼精疲労が起こる原因となるのです。
眼球を動かす筋肉

眼球を動かすための筋肉を外眼筋(がいがんきん)といいます。
外眼筋は次の6つで構成されています。
- 4本の直筋:内直筋、外直筋、上直筋、下直筋
- 2本の斜筋:上斜筋、下斜筋
これら6本の筋肉がバランスを取りながら働くことで、眼球をスムーズに動かすことができます。
たとえば、目を横に動かしたり、内側に寄せる動きは外眼筋の連携によって行われます。
ピントを合わせる筋肉

物を見るとき、目の中にある水晶体が厚みを変化させることで、カメラのレンズのようにピントを合わせます。
この調節を担う筋肉が毛様体筋(もうようたいきん)です。
近くのものを長時間見続けると、毛様体筋が常に緊張状態となり、疲労が蓄積します。
その結果、血流が悪化して眼精疲労を引き起こします。
眼精疲労に効果的なツボ

【眼精疲労に効果的なツボと探し方】
- 攅竹(さんちく):眉頭のくぼみ。
- 魚腰(ぎょよう):眉毛の中央。
- 絲竹空(しちくくう):眉尻のくぼみ。
- 太陽(たいよう):こめかみの少しくぼんだ所。
- 承泣(しょうきゅう):黒目の真下の骨のふち。
【マッサージの仕方】
清潔な指でツボを軽く押し、5秒ほどキープしてゆっくり離します。
強く押さず、心地よい力加減で数回繰り返しましょう。
眼精疲労の鍼灸

眼精疲労は目の周りだけでなく、首や肩のコリが原因となることもあります。
特に頭と首の境目にある後頭下筋群は、眼精疲労と深く関係しています。
目の周りのツボと首肩のコリに鍼灸治療を行うことで、より効果的に眼精疲労を緩和できます。
まとめ
眼精疲労は目の周りの筋肉疲労や血流不良が大きな原因です。
ツボ押しやマッサージでセルフケアを行うことも大切ですが、首や肩のコリも同時にケアすることで改善効果が高まります。
症状が強い場合は、鍼灸治療など専門的なケアを取り入れて、早めに対処しましょう。