フィッシャー症候群/ギラン・バレーによる複視は鍼灸で良くなる?

フィッシャー症候群やギランバレー症候群は、神経の炎症によって複視や手足の力が入らない、ふらつきなどの症状が出る病気です。特にフィッシャー症候群では、複視(ものが二重に見える)が代表的な症状です。
症状が強い場合は病院での治療が最優先ですが、回復をサポートする方法として鍼灸が役立つこともあります。
この記事では、フィッシャー症候群とギランバレー症候群の複視に対する鍼灸治療、実際に改善した症例をご紹介します。
もくじ
フィッシャー症候群・ギランバレー症候群とは?
複視(ものが二重に見える)を引き起こす原因の一つに、ギランバレー症候群やフィッシャー症候群があります。これらは自己免疫の異常で神経に炎症が起きる病気で、以下のような症状が現れることがあります。
- 手足の力が入りにくくなる
- ふらつきや歩行の不安定さ
- まぶたが下がる(眼瞼下垂)
- 複視(ものが二重・三重に見える)
複視は、眼球を動かす筋肉が麻痺することで起こります。眼筋がうまく働かないと、物が二重三重に見えたり、見たい方向に眼球を動かせず、視界が不安定になって気分が悪くなることもあります。
フィッシャー症候群・ギランバレー症候群の違い
- フィッシャー症候群
- 目の症状が中心で、特に複視(ものが二重に見える)やまぶたが下がる、ふらつきが主な特徴。
- ギランバレー症候群の一つのタイプと考えられています。
- ギランバレー症候群
- 手足の力が入りにくくなる、しびれる、歩きにくいなど手足の症状がメイン。
- 進行するとまれに顔や目を動かす神経にも影響し、複視やまぶたが下がるといった症状が出ることもあります。
フィッシャー症候群・ギランバレー症候群の鍼灸治療
これらの症候群は神経の炎症により、手足の力が入らない、ふらつき、複視などの症状が現れます。病院での治療後、まだ症状が残っている方が、病院の治療と併用して鍼灸治療を受けに来られます。
鍼灸では首や肩、目の周囲のツボを刺激して血流を改善し、神経の回復をサポートします。これにより、複視やふらつきの軽減が期待できます。
当院でも、フィッシャー症候群による複視が回を重ねるごとに改善し、視界が回復したケースがあります。
フィッシャー症候群による複視の鍼灸治療の感想

福岡市在住 30代 男性
主訴:ギランバレー・フィッシャー症候群による体のふらつき、目の複視
7月末に、フィッシャー症候群というとても珍しい病気にかかってしまい、大学病院に1ヵ月と、リハビリ専門の病院に3週間入院しておりました。
退院時には、体のふらつきはほぼ完治しておりましたが、眼の複視だけは時間がかかるとの事で、治りませんでした。
インターネットの口コミで、複視には鍼治療が良いというのを見て、こちらの鍼灸治療を1度やってみようという思いで受診しました。
1度目終了した後は何も変化はなかったのですが、次の日の朝、起きた時に、いつもと違って目の見える角度が広がっていて正直驚きました。
その後は数日で元に戻ったのですが、鍼治療を2回、3回と1週間に1度やって頂いているうちに、複視の症状がほぼ完治しました。
当院を受診して本当に良かったと思っております。
まとめ
フィッシャー症候群は複視が中心、ギランバレー症候群は手足の症状が中心と、それぞれ特徴が異なります。複視やふらつきが長引く場合は、まずは病院での治療を優先し、併せて鍼灸治療を取り入れることで症状の回復をサポートできます。
複視でお困りの方は、お一人で悩まず、早めにご相談ください。