「咽喉頭異常感症」に効くツボ
喉のつまり「咽喉頭異常感症」に効くツボ
福岡の鍼灸院

喉のつまり「咽喉頭異常感症」に効くツボ

咽喉頭異常感症(梅核気)とは?

「のどに何か詰まっている感じがする」
「のどになんか引っ付いている感じがする」
「のどが締め付けられた感じがする」

このような違和感を覚えて病院で診てもらっても、「特に異常はありません」と言われてしまうことがあります。

このような症状は、医学的には「咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)」、または「ヒステリー球」と呼ばれます。
東洋医学では「梅核気(ばいかくき)」とも言い、喉に梅の種がひっかかっているような不快感からこの名が付けられたとされています。

ストレスや自律神経の乱れ、首や肩の筋肉の緊張などが関係しているケースも多く、原因を理解し適切に対処することが大切です。
この記事では、咽喉頭異常感症(梅核気)の原因や症状、鍼灸による改善方法、そして自宅でできるツボ押しケアについて詳しく解説します。

首肩こりが原因!?

胸鎖乳突筋のコリが原因?

「病院での検査で異常がなければ、治療のしようがない・・・」
当院にもこのような喉の違和感を訴える患者様が来院されます。

診察をしてみると、「咽喉頭異常感症」、「梅核気」などの症状のある方には、首や肩こりがあるようです。

胸鎖乳突筋などが固くなっている方も多く、そして自律神経が乱れがちです。慢性的に疲れていたり、不眠、動悸、不安感等もある方も。

喉自体に異常はなくても、首や喉周りの筋肉が固くなっていることが、「咽喉頭異常感症」の原因となっていることがあるようです。

咽喉頭異常感症の鍼灸治療

咽喉頭異常感症の鍼灸治療イメージ

咽喉頭異常感症(梅核気)は、首や肩の筋肉がこり固まることによって喉の周囲が締め付けられるような違和感を生じるケースが多く見られます。
そのため、鍼灸では首肩や背中のツボにアプローチして筋肉の緊張をやわらげ、血流を改善していきます。
また、この症状にはストレスや自律神経の乱れが深く関わっているため、自律神経を整える施術を同時に行うことで、喉の違和感が徐々にやわらいでいきます。

喉のツボ

咽喉頭異常感症の鍼灸治療のポイント

  • 首肩の凝り、胸鎖乳突筋の緊張を取る鍼灸治療
  • 手足などにある自律神経を整えるツボへの鍼灸治療

鍼灸は体質改善にもつながるため、症状の再発予防や日常生活の質の向上にも役立ちます。

症例

症例1:ストレスが引き金となった喉の詰まり 35歳男性

3か月前から喉に物が詰まったような違和感が続き、肩こり・動悸・軽度の不眠も併発。病院にて検査をうけたが、特に異常は見当たらず、「様子を見ましょう」と言われ不安が増大。半夏厚朴湯を服用するも症状は軽快せず来院されました。

元々の肩こりはあったが、3か月前の精神的ストレスから余計に首肩こりを感じていた。胸鎖乳突筋を触診してみると強い緊張もありました。

治療方針
首肩部の筋緊張を和らげて血流を改善し、喉周囲の圧迫感を軽減すること。また、自律神経を整えてストレス反応を鎮め、治療による安心感で不安を軽減することを目指しました。

経過
初回施術直後に「喉が少し楽になった」と実感があり、胸鎖乳突筋の圧痛も軽減。3回目には違和感が夕方以降はほとんど感じられなくなり、睡眠の質も改善。6回目で喉の違和感はほぼ消失し、動悸や肩こりも軽快。8回目で治療を終了した。

症例2:更年期症状を背景とした喉の異物感 49歳女性

半年以上続く喉の異物感を主訴に来院されました。
ホットフラッシュやイライラ、肩こり、不眠などの更年期症状も併発しており、西洋医学的な検査では異常は認められませんでした。鍼灸を試してみたいとのことで来院されました。

治療方針
更年期症状や自律神経の乱れもあるので、首肩背中のコリをとるツボや手足にある自律神経やホルモンバランスを整えるツボを組み合わせて使用。週1回の施術を行いました。

経過
はじめの数回はあまり大きな変化はありませんでしたが、4回目頃から喉の違和感が少し軽減。8回目にはホットフラッシュやイライラも軽くなり、肩こりや睡眠の質も改善が見られました。
3か月後(治療12回目)には喉の異物感は気にならない感じになり、安定した状態を維持できるようになりました。その他の更年期症状が完全になくなったわけではないが、以前に比べると日常生活が過ごしやすくなったとのことです。

咽喉頭異常感症に効くツボ

合谷のツボ位置

「咽喉頭異常感症」の鍼灸治療では、胸鎖乳突筋などの首や肩のコリを改善して、自律神経を整えることで喉の違和感を解消していきます。

その代表的なツボが「合谷(ごうこく)」です。

人差し指と親指の骨が合流するところから、やや人差し指よりにあります。

このあたりに「くぼみ」があり、指で押さえてみると、ズーンと響く感じがするところです。
喉に違和感を感じる方は、「合谷」を指圧したり、お灸をしてみてはいかがでしょうか?

福岡自律神経失調症の鍼灸治療

詳しくは→ 自律神経失調症専門の鍼灸治療でテレビ取材を受けました

動画で解説:のどのつまりに効くツボ

のどのつまりのツボについての動画です。ぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭(はこしま ひろあき)

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭(はこしま ひろあき)

東洋医学の本場、中国・北京にて日本人初の医学博士を取得後、福岡・天神にて「中国鍼灸院 箱嶌医針堂」を開業。福岡県内をはじめ、九州各県から多くの患者が来院。肩こり、腰痛など日常的な症状から慢性的な神経痛、自律神経失調症、難病などの鍼灸治療を行っている。

「咽喉頭異常感症(梅核気)は鍼灸治療で改善する可能性があります。ぜひご相談ください。」
こちらをクリック → 院長の経歴・あいさつ

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