複視の鍼灸治療|福岡・天神の鍼灸院「はこしま医針堂」
複視の鍼灸治療|鍼灸師がわかりやすく解説(体験談あり)
福岡の鍼灸院

複視の鍼灸治療|鍼灸師がわかりやすく解説(体験談あり)

複視(ものが二重に見える)のイメージ
複視のイメージ

急に物が二重に見える――そんな違和感は日常生活を大きく乱します。まずは原因を正しく知り、適切な対処につなげることが大切です。

複視は目そのものだけでなく、筋肉・神経・全身状態が関係することがあります。焦らず、仕組みをやさしく理解していきましょう。

この記事では、複視の基本、主な原因、鍼灸によるアプローチ、患者さまの体験談をやさしく解説します。

複視とは

ある日突然、または頭をぶつけた後に「物が二重に見える」「ダブって見える」という症状が出ることがあります。これを複視(ふくし)と呼びます。

目は左右の眼球が連動して動くことで、1つの映像として認識できます。しかし、眼球を動かす筋肉やそれをコントロールする神経に異常が起きると、この連動がうまくいかず物が二重に見えてしまいます。

複視は放置すると日常生活に支障をきたすため、早めの原因特定と治療が大切です。

複視の原因

複視の主な原因は次の2つに分けられます。

  • 眼筋や神経の異常:眼球を動かす筋肉や神経に問題が生じることで、視線がずれて複視になります。(例:眼筋麻痺、神経麻痺)
  • 脳や全身の病気:脳神経の異常や全身疾患が影響して複視が起こることもあります。(例:脳血管障害、自己免疫疾患など)

複視は原因によって対処法が異なるため、眼科や神経内科などでの正確な診断が必要です。

眼球を動かす筋肉と神経

眼球の外眼筋(外直筋・上斜筋・上直筋・内直筋・下直筋・下斜筋)の位置図

目は6つの筋肉と3つの神経が協力し合い、上下・左右・斜めにスムーズに動いています。

眼の筋肉とその働き

  • 外直筋: 目を外側に動かす
  • 内直筋: 目を内側に動かす
  • 上直筋: 目を上に動かす
  • 下直筋: 目を下に動かす
  • 上斜筋: 目を内側に回して下を見る
  • 下斜筋: 目を外側に回して上を見る

眼の神経とその働き

  • 外転神経: 外直筋を動かす神経
  • 滑車神経: 上斜筋を動かす神経
  • 動眼神経: ほとんどの筋肉を動かす神経

複視(眼筋麻痺)の鍼灸治療

複視の鍼灸治療

複視への鍼灸施術イメージ

複視の鍼灸治療では、まず目の周りの血流を改善し、眼筋や神経に十分な酸素と栄養が届くように整えていきます。血流が良くなることで、筋肉や神経が回復しやすい環境がつくられます。

また、複視は目だけの問題ではなく、首や肩のコリ、頭部への血流不足が深く関わっていることがあります。そのため、首や肩の緊張を和らげるツボにも鍼を行い、目にかかる負担を減らしていきます。

さらに、背中や手足など全身にあるツボにも施術を行うことで、自律神経を整え、自然治癒力を高めることができます。これにより、体の回復力そのものを底上げし、複視の改善を促進します。

病院での検査で「原因不明」と言われた複視の場合も、鍼灸によって体全体のバランスを整えることで回復が期待できるケースがあります。症状が出始めてからの早期治療が、回復のスピードを左右します。

当院では、患者様一人ひとりの症状や体質を見極めたうえで施術を行い、目だけでなく全身から複視改善をサポートしていきます。

患者様の声

外直筋麻痺による複視

原因不明の眼筋麻痺による複視は病院では特に治療法はなく、ビタミン剤などを服用しながら自然回復を待つことが多いようです。そのため、鍼灸を併用することで、眼筋麻痺の回復を促進することが期待できます。

複視の鍼灸治療症例はコチラをクリック

外直筋麻痺による複視の鍼灸施術 感想

鍼灸治療 施術後の感想、ご要望などお聞かせください

私は1月7日の朝、突然に目の焦点が合わず、ふらつき歩けなくなりました。眼科に行き、診断結果は「外直筋麻痺」でした。原因を調べるため、脳神経外科に行きMRI等検査を受けましたが、異常はなく、結局原因不明でストレスが原因ではないかと言われました。医師からは治療薬はなく、自然治癒を待つしかないと言われただけでした。

物が二重に見え、すべての事に時間がかかり、生活に不安をかかえ、夜も眠れない日が続きました。そんな時にインターネットで貴院に出会いました。針治療は初めてで、特に目の周りは緊張しましたが、全く痛くありませんでした。時には寝てしまうこともありました。

施術7回目くらいから見え方に変化が出てきました。3か月で目の違和感も取れ、普通の生活に戻ることが出来て嬉しく思っています。何よりも先生に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

フィッシャー症候群による複視

フィッシャー症候群(ギランバレー症候群)による複視も鍼灸施術で複視が回復していきます。体調を整えるツボや目の周りのツボへの施術で徐々に改善していきます。

フィッシャー症候群による複視の症例

フィッシャー症候群による複視 症例写真

鍼灸治療 施術後の感想、ご要望などお聞かせください

7月末にフィッシャー症候群という、とてもめずらしい病気にかかってしまいました。大学病院に1か月、リハビリ専門の病院に3週間入院しておりました。

退院時には身体のふらつきはほぼ完治しておりましたが、眼の複視だけは時間がかかるとの事で治りませんでした。インターネット等の口コミで「複視には鍼治療が良い」という情報を見て、こちらの鍼灸治療を一度やってみようという思いで受診しました。

1回目が終了した後は何も変化はなかったのですが、次の日の朝、起きた時にいつもと違い、目の見える角度が広がって正直驚きました。

その後は数日でもとに戻ったのですが、鍼治療を2回、3回と週に1度受けているうちに、複視の症状がほぼ完治しました。

当院を受診して本当に良かったと思っております。

まとめ

複視は「眼の筋肉・神経」と「全身のバランス」の乱れが重なって起こることがあります。原因を見極め、早期に対処することが改善への近道です。

鍼灸は血流や自律神経を整え、眼筋・神経の回復を後押しすることが期待できます。首肩の緊張へのケアも併せて行うと相乗効果が見込めます。

症状や体質は人それぞれ。お困りの方は一人で抱え込まず、ご自身の状態に合ったケアを一緒に考えていきましょう。

この記事を書いた人

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭(はこしま ひろあき)

医学博士・鍼灸師 箱嶌大昭
(はこしま ひろあき)

東洋医学の本場、中国・北京にて日本人初の医学博士を取得後、福岡・天神にて「中国鍼灸院 箱嶌医針堂」を開業。福岡県内をはじめ、九州各県から多くの患者が来院。肩こり、腰痛など日常的な症状から慢性的な神経痛、自律神経失調症、難病などの鍼灸治療を行っている。

「複視は鍼灸治療で改善する可能性があるので、ぜひ鍼灸治療を受けてみてください」

こちらをクリック → 院長の経歴・あいさつ

関連記事