坐骨神経痛への鍼治療に関するよくある質問 | 福岡市・天神の中国鍼灸院 箱嶌医針堂
坐骨神経痛への鍼治療に関するよくある質問
よくある質問

坐骨神経痛への鍼治療に関するよくある質問

鍼は痛いですか?

鍼が皮膚に刺さっても、ほとんど痛みは感じません。坐骨神経痛に使う鍼は非常に細い鍼で、縫い針や注射針とはまったく違います。

人によっては、髪の毛を1本抜いたときのような一瞬チクッとした刺激を感じることもありますが、強い痛みではありません。

また、鍼を筋肉の中に進めていくと、痛みとは違う重い感覚(ひびき)を腰やお尻、太もも、ふくらはぎの痛い・しびれている部分に感じることがあります。

初めて鍼を受ける方はこの感覚に少し驚かれることもありますが、ほとんどの方がすぐに慣れてしまいます。

鍼に電気を流すのですか?

坐骨神経痛の鍼灸治療では、電気を流さない施術も多く行われます。電気を使わなくても改善するケースが多いためです。

ただし、症状の程度や回復の進み具合によっては、鍼に微弱な電気を流す施術(電気鍼)を行うことがあります。

「電気を流す」と聞くと、皮膚に電極を貼ってビリビリ感電するようなイメージを持たれる方もいますが、実際にはごく弱い刺激で痛みはほとんどありません。

鍼を通して深部の神経や筋肉に微弱な電気刺激を送ることで、血流を促進し神経の回復をサポートします。治療中は足やお尻の筋肉がピクピクと動くような感覚がありますが、強い痛みはありません。 また、この電気刺激による副作用や後遺症はありません。電気が苦手な方には、電気を使わない方法で施術を行うことも可能です。

どうして鍼で坐骨神経痛が改善するんですか?

鍼をすることで、腰・お尻・太もも・ふくらはぎなどの深部にある硬くなった筋肉がゆるみ、血流が改善します。その結果、痛みの原因となっている神経の圧迫や炎症がやわらぎ、痛みやしびれが軽減していきます。

また、坐骨神経痛のときに血液中で増える発痛物質(痛みを感じやすくする物質)が、ツボへの鍼刺激によって減少することが研究で報告されています。鍼灸は科学的にも根拠のある治療法とされています。

どんな坐骨神経痛でも効果があるんですか?

坐骨神経痛といっても原因はさまざまで、椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症・梨状筋症候群など、筋肉や神経、関節などのどこに問題があるかによって状態が異なります。

その中でも、筋肉の緊張や血流の滞りが関係しているタイプの坐骨神経痛では、鍼施術による改善が十分に期待できます。

一方で、脊柱管狭窄症などのように神経の圧迫が強い場合は、鍼灸で痛みやしびれが軽減するケースもありますが、症状の進行度によっては改善が難しいこともあります。まずはMRIなどで原因を正確に把握することをおすすめします。

MRIを撮ったが骨に異常がないと言われた坐骨神経痛は効果ありますか?

整形外科でMRIやレントゲンを撮っても「骨に異常はありません」と言われる方が少なくありません。しかし、実際に触診してみると、腰からお尻にかけての筋肉が硬くなり、コリができている場合があります。

筋肉の緊張や血流の滞りが原因の坐骨神経痛であれば、鍼灸施術は有効です。筋肉をゆるめ、血流を改善することで神経の圧迫が軽減し、痛みやしびれの改善が期待できます。

腰椎椎間板ヘルニアと診断された坐骨神経痛ですが、中国鍼で良くなりますか?

腰椎椎間板ヘルニアが原因と診断された坐骨神経痛でも、鍼灸施術で症状が改善するケースは多くあります。鍼によって腰から足先にかけての筋肉の緊張をゆるめ、血流を促進することで神経の圧迫や炎症を和らげます。

鍼灸によってヘルニア自体が「ひっこむ」わけではありませんが、痛みやしびれの改善を目的として施術を行います。重度のヘルニアでは10~20回以上の施術が必要になることもありますが、根気よく続けることで改善した例も多数あります。

腰椎椎間板ヘルニアで手術を勧められましたが、鍼でどうにかできませんか?

膀胱直腸障害や著明な麻痺がなければ、まずは鍼灸施術を検討してもよいケースが多いです。MRIでは腰痛歴のない人でも椎間板ヘルニアや膨隆が一定数見つかるため、「画像の異常=必ず症状の原因」とは限りません。

坐骨神経痛の痛み・しびれは神経や筋肉の炎症・血流障害が関与することが多く、鍼灸でそれらが整い症状が軽くなる例があります。まずは一定回数の鍼灸施術で反応を確認し、その上で手術の要否を検討することをおすすめします。

手術したのですが、痛みや痺れがあります。術後でも改善できますか?

術後もしびれ・痛みが続く/再発する場合でも、膀胱直腸障害や著明な麻痺がなければ、鍼灸で症状がやわらぐケースがあります。

近年は「深部殿部症候群(Deep Gluteal Syndrome:DGS)」という概念が広がり、梨状筋など殿部深層の筋・腱・結合組織が坐骨神経を圧迫して坐骨神経痛様の症状を起こすことが分かっています。

原因筋をゆるめ血流を整えるアプローチを継続することで症状が緩和することがあります。術後は手術前より施術回数が必要になることがあります。

脊柱管狭窄症と言われました。足の痛みやしびれは改善しますか?

脊柱管狭窄症など、背骨の老化が原因で起こる坐骨神経痛は、完全に治すことは難しいといわれています。

しかし、鍼灸施術を継続することで血流が改善され、痛みやしびれが軽くなるケースは多く報告されています。

・100メートル歩くのもつらかった方が、2キロ歩けるようになった

・1時間以上、痛みなく歩けるようになった

このように、根気よく施術を続けることで日常生活の質(QOL)が向上することがあります。診断が脊柱管狭窄症でも、実際にはそれが坐骨神経痛の原因ではないケースもあります。

骨盤のゆがみによる坐骨神経痛といわれたのですが、改善できますか?

「骨盤のゆがみ」という言葉をよく耳にします。整体院で「骨盤のゆがみによる坐骨神経痛」と言われ、ゆがみ調整を受けたものの、症状がなかなか改善せずに当院へ来院される方もいらっしゃいます。

骨盤のゆがみがどの程度、坐骨神経痛に影響しているかははっきりしませんが、鍼灸施術により坐骨神経痛そのものは改善が期待できます。

骨盤周りの筋肉を鍼灸でゆるめることで、初診時に乱れていた姿勢が自然に整っていくケースもよく見られます。 「骨盤がゆがんでいるから坐骨神経痛になる」というよりは、痛みや不調が原因で姿勢が崩れ、結果として骨盤がゆがむこともあります。

運動不足からくる坐骨神経痛のようなので、運動したら改善しますか?

運動不足が原因だからといって、痛みが強い段階で無理に運動すると、筋肉がかえって疲労して悪化させることがあります。

症状がある程度落ち着くまでは無理をせず、段階的に再開するのが安全です。再開時は短時間の歩行や軽いストレッチなど、負荷の少ないものから始めましょう。

鍼はどのくらい間隔で施術したら良いのでしょうか?

痛みが強い時は、毎日もしくは隔日(1日おき)が効果的です。痛みがそこまで強くなければ、週に1~2回程度が目安となります。

特に急性期で痛みが進行中の場合、施術を行っても痛みのほうが勝っているため、「一時的に痛みが強くなった」と感じることがありますが、多くは一過性の反応で、回数を重ねると落ち着いていきます。

1~2回であきらめず、一定期間は継続して受けていただくことをおすすめします。

中国鍼は整形外科や整骨院と併用しても大丈夫ですか?

併用しても問題ありません。処方薬・物理療法・運動療法などとのバッティングを避けるため、服薬内容や通院状況は初回にお知らせください。

中国鍼で坐骨神経痛は改善しましたが、今後も施術は必要ですか?

坐骨神経痛が改善した後は、基本的に継続施術は必要ありません。

多くの場合、坐骨神経痛は日常生活での姿勢や動作、仕事での負担が関係します。負担を避ける動作の工夫や、ストレッチ・適度な運動の継続で再発予防に努めましょう。

もし「少し調子が悪いかも…」と感じたら、悪化する前に早めに鍼灸施術を受けることをおすすめします。

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