嗅覚障害の鍼灸治療によくある質問
もくじ
嗅覚障害には鍼灸は効果がありますか?
はい、鍼灸で改善が期待できる嗅覚障害があります。
特に当院で多いのは、
- 風邪は治ったのに匂いが回復しないケース
- インフルエンザやコロナウイルス感染後(感冒後)の嗅覚障害
- 副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などで起こる嗅覚低下
といったタイプで、鍼灸により鼻まわりの血流改善・嗅神経の働きを高めることで症状が良くなる方が多くいらっしゃいます。
また、耳鼻科の治療でなかなか改善しなかった方が、鍼灸を始めてから匂いが戻ってきた例もあります。
どれくらいのペースで通う必要がありますか?
嗅覚障害の治療は、週1~2回くらいのペース を目安に受けていただくのがおすすめです。まず5~6回ほど を目安に受けていただき、その中で 変化が出るかどうか を確認していきます。
回復の変化をみながら、通院間隔を調整していきます。
なかなか来院が難しい場合は2週に1回ペースで施術をする場合もあります。
どれくらいの期間で改善がわかりますか?
1~2回の施術でにおいを感じられる方もいますが、通常は5~10回ほどで改善傾向がみられることが多いです。5~10回程度行って改善が見られない場合は鍼灸での回復が難しい場合もあります。
どのような嗅覚症障害は改善しやすいですか?
軽~中度の嗅覚障害や発症からの期間が短いほど改善しやすいです。
全く匂わない(重度)もしくは数か月~数年以上経過している場合は回復に時間がかかるまたは回復が難しいこともあります。
【嗅覚障害の程度】
軽度:においは感じるが弱い、鼻に近づけたら分かる
中度:強いにおい(香水など)以外ほとんど分からない
重度:においがほぼ全く分からない
コロナ(COVID-19)後の嗅覚障害にも鍼灸は有効ですか?
はい、改善が期待できます。
コロナ後遺症による嗅覚障害は「神経の炎症」「自律神経の乱れ」の関与が大きく、鍼灸はこれらの回復を促進するため、改善した例はあります。
変なにおい(異臭症)がするのは改善しますか?
はい、異臭症が改善していくケースはあります。
今まで、すべてが焦げ臭いにおいだったものが、本来のにおいに感じるようになります。
嗅覚と味覚も感じないのは改善しますか?
はい、嗅覚と味覚の両方が低下している場合でも、改善がみられるケースがあります。
嗅覚が落ちると、本来「におい」で感じていた部分が失われるため、
味も感じにくくなる(味がしない・薄く感じる) ことがよくあります。
嗅覚が改善すると、味覚も同時に改善していきます。
どのような場所・ツボに鍼をしますか?
嗅覚障害の治療では、鼻の周りだけでなく、頭・首・手などのツボを組み合わせて、血流や神経の働きを整えます。
- 鼻の横(迎香・上迎香):鼻の通りをよくする
- 頭・首(上星・印堂・風池):鼻奥の血流を改善
- 手(合谷):自律神経を整え、回復力を高める
- 印堂・上星(額・頭部):鼻奥の血流を改善











