顔面神経麻痺の鍼灸治療によくある質問
もくじ
顔面神経麻痺に鍼灸は効果がありますか?
はい。鍼灸は、顔面神経とその通り道や関係する筋肉に刺激を与え、血流促進や神経・筋肉の回復をサポートすることで、麻痺の軽減〜回復を助ける補助療法として有効とされています。実際に多くの方が回復しています。
鍼灸はいつから始めたほうがいいですか?
できるだけ早期、あるいは医療機関でのステロイド治療などが一段落してから、なるべく早めに始めるほうが効果的です。麻痺の回復を促進します。また、後遺症を防ぐ可能性も高まります。
どのような顔面神経麻痺に効果がありますか?
鍼灸は 「末梢性顔面神経麻痺」 に対して効果が期待できます。
- ベル麻痺
- ラムゼイ・ハント症候群(ハント症候群)
中枢性(脳梗塞など)の顔面神経麻痺には対応できません。
どのくらいの頻度で通ったらいいですか?
発症からできるだけ早期の場合、まずは週1~2回ほど通っていただくことが多いです。その後、症状の改善にあわせて徐々に間隔を空けて頻度を調整します。
鍼灸で治るまでどれくらい時間がかかりますか?
麻痺の程度や開始時期、通う頻度、個人差によって異なりますが、軽度のケースでは数週間で改善がみられる例もあります。
重症や慢性化している場合は数か月かかることもあります。また、完全に回復するのは難しい場合もあります。
早い段階で、鍼灸治療を開始したほうが改善しやすい傾向にあります。
鍼は痛くないですか?顔に刺すのは怖くない?
顔面神経麻痺の鍼灸は、ほとんど痛みを感じません。
当院で使用する鍼は髪の毛ほどの細さで、多くの方は「何も感じない」か、「一瞬だけチクッとする程度」です。例えるなら、髪の毛を1本引き抜いたときのような軽い刺激に近い感覚です。
鍼を刺したあとはそのまま 約20分ほど置鍼しますが、置いている間に痛みを感じることはありません。心地よい刺激でリラックスし、そのまま眠ってしまう方も多くいらっしゃいます。
顔にした鍼に電気を流しますか?
いいえ、当院では顔に刺した鍼へ電気を流す施術は行っていません。
顔面神経麻痺では、強い電気刺激によって「病的共同運動(まばたきで口が動く、食事で涙が出る など)」 を誘発させる可能性があるかもしれないとされています。
そのため当院では、急性期〜回復期においては基本的には電気を流していません。
1年以上経った顔面神経麻痺にも鍼灸は効きますか?
はい、発症から1年以上経っていても、鍼灸で改善が期待できることがあります。
顔面神経麻痺を完全に元に戻す治療ではありませんが、現在残っている「つらさ」や「後遺症」を軽くすることを目的に施術を行います。
- 顔のこわばり感
- つっぱり感
といった後遺症に対して、鍼灸は筋肉の緊張をゆるめ、動きのバランスを整えることで、症状が楽になることが期待できます。
顔面神経麻痺に鍼灸治療をして悪化はしませんか?
適切に行われた鍼灸治療が原因で、顔面神経麻痺そのものが悪化してしまうことは、まずありません。
当院では、刺激量やツボの選び方には十分に配慮して施術を行います。










